イブの温室

:::A woman under the glass:::

167. 睡蓮

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私の好きなもの。


PENTAXK-5 IIsを買ってから、花を撮るのが楽しくなりました。咲き始めのやわらかい花弁、ふんわり開いた蕊。太陽の強い光にさらされて萎れた葉、それを支える皺が寄った茎。花はどれも美しく、私の目の前には、私よりもっと力強い視線が花を捕まえている一枚があります。

誰のためでもなく、花がそれ自身のために咲いているときに花と出会うと、魔法にかけられたように時間を忘れて見入ってしまいます。この睡蓮には咲いているときになかなか出会えず、何度も池に通いました。この1枚を撮る前、私は池のまわりを何度も回り、睡蓮がほほえんでくれる位置を探しました。この1枚を見るたび、この睡蓮が私の目の前で艶やかにほほえんだ一瞬を思い出します。

2016-01-04